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「嬉しかった時」「悲しかった時」「励まされた時」・・・。そんな時に食べた洋菓子(patisserie)の味をもう一度。

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生活が落ち着いてきたころ、好きなケーキをいただきました

      2016/11/07

カシスのケーキ(patisserie)

 

私は岩手に在住しており、東日本大震災の当日は陸前高田にいました。

津波が押し寄せてきた地域です。

 

私の住んでいる家は高台にありましたので、ギリギリ被害を間逃れました。

 

しかし、私の家が被害を間逃れたのですが、同じ町内の家は被害を蒙っているところもあり、喜べる状況ではありませんでした。

我が家だけが無事だったといことに少しの罪悪感もありました。

 

本当は被害がなくてよかった、と言いたかったのですが周りをみていてそういうことをいえない環境や状況でした。

ですから肩身が狭く少し暮らしづらく、避難という形で実母の住む青森へ行きました。
実母は暖かく迎えてくれて、そこでは素直に自宅が被害から間逃れたことを喜べましたし実母もそのように喜んでくれました。

今まで避難所で鬱屈していた精神や気持ちが落ち着きほっとしほぐれていくのを感じることができたのです。
そんなとき、母親から私が子供のころに食べて大好きだったシュトラウスのカシスケーキをもらったのです。
それをもらうまで、まだシュトラウスがやっていることやカシスケーキがあることなど忘れていました。

 

私ももう三十を過ぎていましたので、ケーキを食べたいケーキがすき、という年ではなかったのですが、カシスケーキを観た瞬間、小さかった頃の思い出は懐かしい味が想像でき震災のなかった頃の自分に戻ることができたのです。
そして実際に食べてみると、昔と変わらない味で、それを実家で食べることができたのです。

大震災があったあと、ずっと我慢していた気持ちや心、成長してしんどかった思い出や地元を離れてつらかった記憶などそういうものが全部解けていったのです。

 

ストレスに感じていたものすべてがすっぱくて甘いこのケーキにより、なくなりました。

抱えているストレスなども忘れることができ、一口一口味わって食べることができたのです。
自分が小さな頃に食べたケーキを母親が覚えていて購入してきてくれたこと、ニコニコして私を見てくれている母親に感謝しありがたい気持ちでいっぱいになりました。

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